《アラン・ホワイトが語る》: 3


バグルスとの出会いについて

たまたま偶然、同じスタジオで、僕らのルームの隣のルームにバグルスがいたんだ。

トレヴァーはイエスの大ファンだったから、僕らのルームにちょこちょこジャマしに来ていたんだ。

ある日トレヴァーが「イエスのための曲を書いたんだ!」って飛び込んできたんだ。それで仲良くなったというかなんというか・・

そのうちトレヴァーが、自分の機材をこっちのルームに運び込んできたんだ。そして『イエス』になったんだよ!

「トレヴァーのイエス」は、どうでしたか?

すばらしかったよ。そんなに違和感は感じなかったな。そのあとのツアーもうまくいったしね。

なのになぜまた分裂したんですか?

トレヴァーは、ライブパフォーマンスよりもアルバム制作に徹したかったんだ。

そしてスティーブとジェフはエイジアをやるためにロンドンに戻った。そして残された僕とクリスで「イエスは今後どうするべきか?」をじっくり話し合っていたとき、トレヴァー・ラビンと知り合ったんだ。

そしてリハーサルを重ねていくうち、シネマというバンドができたんだ。そして9ヶ月もリハーサルをした結果、「90125」が完成したんだ。

ジミー・ペイジと『XYZ』について

ある日クリスが「ジミー・ペイジが君と組みたいって言ってるぞ」と言ってきたんだ。

それでジミーのところへ行って、リハーサルを始めたんだ。そのとき持ち込んだアイディアは、ほとんどは僕のかクリスのものだった。そうしているうち、ピーター・グラントやブライアン・レーンなどのマネジメントも巻き込んでいった。

ロバート・プラントも来たんだが、僕らが作っていた曲は、ロバートにとっては複雑すぎて合わなかったんだ。
そうこうするうち、『XYZ』の企画はボツになったんだ。

しかし『XYZ』の曲は、なぜか流出してしまっていますね

あれは不思議でしかたないね。

ジミー・ペイジがある日「XYZの流出テープを徹底的に全部回収したい!正規のアルバムを出してやりたい!ケリをつけるんだ!」って怒ってた。

それで僕は「俺も手伝うよ!」と言ってあるんだけどね。残念ながらまだ実現できてないけど。

もしそれができたら素晴らしいですね!

あぁホントだよ。ジミーと連絡を取ってみないとね。「あの件を片付けてしまおうぜ」ってね。
それでボーカルをロバート・プラントで録りなおせたら最高なんだけどね。

シネマが結局イエスになったいきさつは?

要は、レコーディングしたいくつかのトラックをジョンが聴いて、気に入ってしまった、ということさ。
それでジョンが「俺に歌わせろ!」って言い出した。試しにレコーディングしてみたら、まさにそれがイエスになった、というわけさ。

面白いのは、ちょうどその頃僕はジェスロ・タルに誘われていたんだ。でも僕はそっちには行かず、イエスにとどまることにしたんだ。そして僕は47年間イエスにいる、というわけさ!


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