《ジェフ・ダウンズが語る》: 2
しかし一年もしないうちに、イエスになります。ずいぶん大転換でしたが。なぜ??
あの当時、イエスもバグルスも、同じマネジメント会社の所属だったんだ。それで同じスタジオの隣り合わせだったんだ。
ある日イエスの3人(クリス/スティーブ/アラン)が、「なにかイエス向けにいい曲ないか?」って訊いてきたんで、僕らのアイディアをいくつか提供したんだ。
そんなこんなのやりとりをしているうちに”融合”してしまったんだ。
どんな様子でしたか?
当時のイエスは、煮詰まっていた時期だったんだ。「自分たちはどっちの方向に行こうとしてるんだろうか?」みたいな。
ベース・ドラムス・ギターのバッキングトラックしかできていなかったし。
そこにバグルスのボーカルとキーボードが乗っかって、新たな方向に前進したのが「ドラマ」というわけさ。
しかしすべての人が「ドラマのイエス」を受け入れたわけではありませんでした
確かにね。アメリカではかなりウケてたんだけどね。アメリカ人は、音楽さえよければメンバーはどうでもいいんだよ。
しかしイギリスは違うからね。「YEGGLES」みたいに言われてけなされたり。
ライブでも殺意を感じたこともあるよ。
ある日、ブライトンでのライブで、キーボードソロの途中に「リック・ウエイクマンを出せ!!」なんてヤジられたりね。
それは心が折れたでしょう・・
そのときはね。まぁ、それが決定打になったかな。それでクリスも「違う方向に行こう」と決心したと思う。
ハマースミス・オデオンのライブを最期に、トレヴァーと僕はバグルスのセカンドアルバムに集中することにしたんだ。
そしてちょうど同じ時期に、エイジアのアイディアが会社から出されたんだ。
つ・づ・く・・・・