《Firth Of Fifth》


スコットランドに”Firth Of Forth”というフィヨルド湾がある。

firth-of-fifth-1
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このフォース湾にはまた、フォースブリッジという巨大な鉄橋がある。
19世紀に建造され、今でも現役だが、あまりの巨大さゆえ、修繕するのに100年かかると言われている。

firth-of-fifth-3
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これをモジって、イギリスには”paint the Forth Bridge”(フォースブリッジにペンキを塗る)ということわざがあり、すなわち「永遠に終わらない」例えに使われるそうです。

この物語は、そんな “永遠に終わらない” フォース湾をモジッた「フィフス湾」に流れ込む、架空の《見えない河》が主人公。

劇中にオンディーヌやシレーヌ、ネプチューンなどのギリシャ神話の神々が登場し、神秘的な情景を作り上げています。

清らかな河の流れがそこにある
誰の目にも見えないまま
神も人も羊も 穏やかに過ごす
その河の営みを 何度も見つめながら

その河は 人里を縫うように 悠然と進む
川面に映る 森と空と百合の花々
その河の命は 今 絶えんとしている

現れよ 滝の流れよ
マドリガルを奏でよ
内海へ向かう シンフォニーを

オンディーヌの歌が船乗りをかきたてる
シレーヌの嘆きが彼らを惑わすまで

こうして神々の饗宴が この見事に幻惑的でドラマティックな間奏で表現され・・

そして河は 海の中へ消えてゆき
ネプチューンは 河に新たな命を与える

神も人も羊は 何事もなかったかのように
変わり続ける河の流れに
時計の砂は 流され 消えてゆく

ジェネシスお得意の『消えてゆく』モチーフです。
日本語にするのはとても難しいが、とても美しい散文詩ですね。
ジェネシスはほんと、インテリなアーティストです。あ~美しい!

~おしまい~

firth-of-fifth-4
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勝手に始めた【気ままに名盤名曲研究】、大好きな”Firth Of Fifth”をご紹介して、いったんおひらきでございます。

ご静聴ありがとうございました!

いったんお休みをいただきまして、次はいよいよ「サパーズレディ」と「ブロードウェイ」を研究しようと思います。(すごくムズカシイけど)

firth-of-fifth-2
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