”ハドソン川の奇跡”


おそまきながら”ハドソン川の奇跡”を観た。

私はクリント・イーストウッドを、”料理の鉄人”と評している。どんな材料も、この鉄人にかかったら、世界最高の一品になってしまうのだ。

クリント・イーストウッドの、いつもと変わらぬクールな視点が私はとても好きだ。徹底的に正確にリアルに造りこみさえすれば、あとは観客のそれぞれの感じ方受け止め方にお任せ、という。

ストーリーとしてはかなり濃い内容なのに、それを90分の尺でまとめているのもすごい。なんなら120分でもよかったと思うのだが、あえて90分でスピーディにまとめたのも、イーストウッド監督の狙うところだろうな。

トム・ハンクスの、またいつもと変わらず、細かい演技をチョコチョコとぶっこんでくる。これがまたやたらにかっこいい。
ヒーローとして毅然としていつつも、それでも普通の人間として動揺することもある、そのときのうつろな眼、とか。
ひととおり一件落着した瞬間に、改めてネクタイを締めるしぐさ、とか。
かっこよすぎるよ、トム・ハンクスさん!

この映画が日本で公開されたとき、トム・ハンクスさんが東京の居酒屋でふつ~に呑んでた、というのは有名なハナシ。


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